インタビュー 第2弾

◼︎HINOME〜日の目〜

   代表&デザイナー

西村政俊
●Instagram:   hinome.amagishibori

初めて彼を知ったのはSNSで。

甘木の伝統工芸「甘木絞り」の企画で、

「生まれ育った町の伝統工芸を復活させたい!」


というプロジェクトのクラウドファンディングを
何気に見つけてしまった。

こんなオモシロイ人が甘木にいた!
いや、また甘木にいた!
結構、変人が多い町だ。(良い意味で)


彼を見つけて、即座に何も考えず、
facebookでコンタクトを取ってみたら、
快くお会いできた。
…というのが、コトのきっかけで。

その後プロジェクトの支援も上手くいき、
アトリエ工房も構えられたので、
後日お祝いに行ってきました。

SEED

アトリエオープンおめでとうございます。

西村くん
ありがとうございます。


SEED

ここまで到達するのに速かったね!

西村くん
いや、本当に周りに助けられて進んでいるという感じです。ホントありがたいですね。

今、作っている作品は主に、
・クッションカバー
・ランチョンマット
・テーブルランナー
・てぬぐい
・ スカーフ   など。

それらの作品をゆっくり紹介させてもらいながら、
インタビューに応じてくれた。


SEED

まず改めて、なぜ甘木絞りをやろうと思ったと?


西村くん
東京でアパレルの仕事をしていたんですけど、
それから福岡に帰ってきて、
久留米絣(くるめかすり)のお店で働くことになって。
その時働きながら、
「伝統工芸っていいな…」と思い始めて、
自分の地元で探してみたら、甘木絞りをみつけた。

それまでは地元民なのに全く知らなくて、
その事を両親とかとも話したりしてみると、
「これは残していった方がいいのではないか」
という事になってきたのが始まりです。


SEED

なるほど。最近、久留米絣も色んなところで見られるよね。

そこでまたどういった経緯で

クラウドファンディングを使おうと思ったと?

西村くん
ある日、友達に誘われた「男呑み」っていう
飲み会に参加した時、その中の人から、
「まずは行動した方がいいよ!」と
アドバイスをもらってから、後は勢いで、
「クラファンやろー!」となりました。

以前からクラウドファンディングは気になっていて、何か活用できないかな、などと普段考えてたので。
元々、「動き出してから考える。とりあえず動く!」タイプでして。

SEED

そこ。そのスピード感がオモシロイよね。

僕もクラウドファンディングは以前から

興味はあったけど、人の話なんか聞いたり、

情報を色々と調べたりするとやっぱり、

「意外に難しいよ」ってことになる。

そこでまず止まってしまうっちゃんね。



--実はこんな風に話しながらも
伝統工芸にクラウドファンディングを当てるという感覚と行動力に僕はかなり嫉妬しています。
歳をとりたくないとはこのことだ…。

SEED

これからHINOMEをどう進めていきたいですか?

西村くん
まずは甘木絞りを産業として復活させたい。
その中で甘木の活性化に繋がればと思ってます。

これはホームページにも書いているんですが、
伝統工芸は文化的側面を重視し過ぎて、
廃れていくケースが多いんです。

僕は産業として残していくことを重視していきたい。

--いや、このコメントはカッコ良過ぎる。
僕はその甘いマスクにカッコ良過ぎるコメントは
求めてないのでカットしようとも考えたが、
本音で強い思いを語ってくれたので、
今回はそのまま記載します。^ ^

※確かにホームページに熱く書いてありました。

伝統工芸のものづくりにおいて | 甘木絞り~hinome(日ノ目)~

6月に入りますます気温が高くなってきており、染めの作業中はタオルが必須です。 水分もこまめに取り、体調管理には気を付けています。 ただ気温が高くなるほど染めた布がすぐに乾いてくれるので作業効率としては非常に助かるのですが。 さて、先日は甘木歴史資料館にて甘木絞り連絡協議会の総会がありました。 甘木絞りを名を掲げてブランドをやり始めたので、今回初めてこちらの総会にお呼ばれしました。 そして総会の話を通して伝統工芸のものづくりというものを改めて考えさせられました。 hinomeが目指す伝統工芸のものづくりは「文化、技術的な部分を残しながら産業として発展させていく」ことです。 伝統工芸と考えるとどうしても文化、技術的な部分を重要視してしまい、守りに持ってしまいがちです。 しかしそこを重要視してしまうと現代の人たちのニーズに答えられない、宣伝や広告など販売へのアプローチが弱くなってしまいます。 もちろん保守的な考えがあったからこそ今の日本は沢山の伝統工芸が残っていると思うのですが。 逆に産業面のみを重要視してしまうと手作業はコストの面から排除され、単調なものばかりになってしまい伝統工芸ではなくなってしまうと思います。 大事なのは文化、技術的な部分と産業としての部分のバランスです。 値段が高い、使いづらいけど伝統工芸を残したいからという気持ちで商品を買ってくれる人はごく一部の人だと思っています。 一般の人たちは(私を含め)やはり安くていいものを使いたいと考えます。 もちろんごく一部の人たちに向けて伝統工芸を残していく方法もあるかと思いますが、hinomeとしては沢山の人たちに甘木絞り、そして伝統工芸を届けたいと考えておりますので、産業としてのアプローチをまずは強くしていこうと思っております。 何より甘木絞りを残していくためには産業として発展させない限り難しいとも考えているからです。 伝統工芸においてこういう現実的な話はあまり話すべきではないという意見もあるかと思いますが、実際問題として考えていかなければならないと思ったのでお話をさせていただきました。

甘木絞り|日ノ目~hinome~


甘木の伝統工芸「甘木絞り」。 
彼と話していると、

「この伝統を守っていきたい!」


という強い思いはもちろんだけど、
その裏に、実は…

「俺がこの伝統をぶち壊して

    新しく立て直してやる!」


という密かなワルダクミを
なんとなく勝手に感じてしまう。
(本心は知らないですよ、僕が感じてるだけ)

それが見え隠れする振り幅に、

彼の魅力を感じているのかもしれない。


いつかSEEDとHINOMEで
何かやるのか、やらないのか…。

ただこんな活動を身近にみてると、
こっちがワクワクしてきます。

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